「脱亜論」紹介年表

last updated: 2010-11-14

『国際関係学双書19 グローバルとローカル』(静岡県立大学国際関係学部)所収の平山洋「何が「脱亜論」を有名にしたのか?」に参考文献表として記載されている「年表形式による文献目録(「脱亜論」に関係するもののみ)」を転載します。

1885年03月「脱亜論」『時事新報』紙上に発表
1898年01月福沢諭吉編『福沢全集』全五巻(時事新報社刊)発行開始
1901年02月大町桂月「福沢諭吉を弔す」『太陽』第七巻第三号
1901年03月慶應義塾編『福沢先生哀悼録』『学報』第三九号臨時増刊
1915年12月田中王堂『福沢諭吉』(実業之世界社刊)
1926年09月石河幹明編『福沢全集』全十巻(国民図書刊)発行開始
1932年02月石河幹明『福沢諭吉伝』全四巻(岩波書店刊)発行開始
1933年05月石河幹明編『続福沢全集』全五巻(岩波書店刊)発行開始
1933年07月「脱亜論」初めて『続福沢全集』第二巻に収録
1937年06月羽仁五郎『白石・諭吉』『大教育家文庫』第七巻(岩波書店刊)
1942年09月川辺真蔵『福沢諭吉ー報道の先駆者』(三省堂刊)
1947年03月丸山真男「福沢に於ける『実学』の転回」『東洋文化研究』第三号(日光書院刊)
1947年09月丸山真男「福沢諭吉の哲学ーとくにその時事批判との関連」『国家学会雑誌』第61巻三号
1949年01月丸山真男「近代日本思想史における国家理性の問題」『展望』一月号(筑摩書房刊)
1951年11月遠山茂樹「日清戦争と福沢諭吉」福沢研究会『福沢研究』第六号「脱亜論」言及Ⅰ
1952年05月服部之総「東洋における日本の位置」『近代日本文学講座』(河出書房刊)「脱亜論」言及Ⅱ
1952年07月丸山真男「福沢諭吉選集第四巻解題」『福沢諭吉選集』第四巻(岩波書店刊)
1953年08月服部之総「文明開化」『現代歴史講座』第三巻(創文社刊)「脱亜論」言及Ⅲ
1953年12月服部之総「福沢諭吉」『改造』12月号(改造社刊)
1955年08月服部之総『明治の思想』『服部之総著作集』第六巻(理論社刊)
1956年06月鹿野政直『日本近代思想の形成』(新評論社刊)「脱亜論」言及Ⅳ
1958年12月富田正文・土橋俊一編『福沢諭吉全集』全二一巻(岩波書店刊)発行開始
1960年04月飯塚浩二「極東・東亜・近西」『中央公論』四月号(中央公論社刊)「脱亜論」言及Ⅴ
1960年06月「脱亜論」『福沢諭吉全集』第十巻に収録
1960年06月飯塚浩二「アジアと日本」『アジアのなかの日本』(中央公論社刊)
1961年06月岡義武「国民的独立と国家理性」『近代日本思想史講座』第八巻(筑摩書房刊)「脱亜論」言及Ⅵ
1961年06月竹内好「日本とアジア」竹内好・唐木順三編『近代日本思想史講座』第八巻(筑摩書房刊)「脱亜論」言及Ⅶ「有名である」とされる
1963年08月竹内好「アジア主義の展望」竹内好編『現代日本思想大系』第九巻『アジア主義』「脱亜論」全文を掲載言及Ⅷ
1964年02月松永安左エ門『人間・福沢諭吉』(実業之日本社刊)
1966年03月小泉信三『福沢諭吉』(岩波書店刊)岩波新書
1966年04月竹内好『日本とアジア』『竹内好評論集』第三巻(筑摩書房刊)
1967年04月河野健二『福沢諭吉ー生きつづける思想家』(講談社刊)講談社現代新書「脱亜論」言及Ⅸ
1967年12月鹿野政直『福沢諭吉』(清水書院刊)「脱亜論」言及Ⅹこの時点で「有名さ」が定着する
1968年01月橋川文三「近代日本指導層の中国意識1福沢諭吉」『中国』第五〇号(徳間書店刊)
1960年10月伊藤正雄『福沢諭吉論考』(吉川弘文館刊)
1970年11月遠山茂樹『福沢諭吉ー思想と政治の関連』(東京大学出版会刊)
1972年10月鹿野政直『日本近代化の思想』(研究社出版刊)
1973年04月橋川文三「福沢諭吉の中国文明論」『順逆の思想ー脱亜論以後』(勁草書房刊)
1975年08月今永清二「福沢諭吉の「脱亜論」ー近代日本における「脱亜」の形成についての試論」『アジア経済』第一六巻第八号(アジア経済研究所刊)
1977年09月丸山真男「古典からどう学ぶか」『図書』九月号(岩波書店刊)丸山による最初の「脱亜論」への言及
1979年05月今永清二『福沢諭吉の思想形成』(勁草書房刊)
1980年11月富田正文編『福沢諭吉選集』全一四巻(岩波書店刊)刊行開始
1981年03月「脱亜論」『福沢諭吉選集』第七巻に収録函に「脱亜論」初出『時事新報』の写真版
1981年03月坂野潤治「福沢諭吉選集第七巻解説」『福沢諭吉選集』第七巻(岩波書店刊)
1982年08月坂野潤治「明治初期(一八七三ー八五)の「対外観」」日本国際政治学会編『国際政治』第七一号『日本外交の思想』
1984年03月飯田鼎『福沢諭吉ー国民国家論の創始者』(中央公論社刊)中公新書
1984年04月初瀬龍平「「脱亜論」再考」平野健一郎編『近代日本とアジアー文化の交流と摩擦』(東京大学出版会刊)
1996年10月韓桂玉『「征韓論」の系譜ー日本と朝鮮半島の一〇〇年』(三一書房刊)
1997年09月杵淵信雄『福沢諭吉と朝鮮ー時事新報社説を中心に』(彩流社刊)