「朝鮮の獨立に執着す可らず」
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時事新報に掲載された「朝鮮の獨立に執着す可らず」を文字に起こしたものです。画像はつぎのpdfに収録されています。
本文
日本が支那と戰ひたるは朝鮮獨立問題の爲めにして名義の正しきは世界の共に認めたる所、これを爭ふものはなかりしと雖も抑も其獨立とは如何なる次第なりやと云ふに朝鮮は隣國と云ひながら全く他國なり獨立するもせざるも其國の自由にして我に於ては毫も關係なき筈なれども是れより先き支那政府との約束に朝鮮の事に就ては日支兩國共に同一の關係を保ちて獨り自から恣にせざるを〓め實際には恰も兩國の共同〓〓國たるの姿なしりに支那は〓に野心を蓄へて朝鮮を押領せんとし種種の手段を以て其内政に干渉したるのみならず〓〓の内亂を好機會に大兵を派遣して野心を〓にせんとし〓〓〓〓〓は取りも直さず我國との約束を〓〓して〓〓を加へたるものに外ならず若しも日本にして〓〓〓〓を〓〓したらんには朝鮮國の存亡は兎も角も〓〓〓〓〓〓〓るるものにして〓〓〓する〓、〓〓な〓〓〓〓〓てか日本政府は彼に〓して〓〓に〓〓の末〓〓〓〓に〓らざるを見て止むを得ず宣戰に及びたる次第なり而して戰爭の結果は彼の如くにして充分に彼の無禮を懲らして目的を達したるのみか之が爲め〓日本の威名を世界に轟かして大に國光を輝かしたるは實に彼の一戰の賜にして朝鮮の獨立問題は偶然にも我國の名を世界に成すの階梯に供せられたるものと云ふも可なり左れば獨立云云は本來支那に對して其違約を責むるの宣言に外ならず日本は他の諸國に對して其獨立を約束したること〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓もなし我國の朝鮮を〓るは世界の各國と〓〓に〓〓〓別の關係あるに非ずと雖も只その〓〓〓に〓〓〓〓〓〓往來も自から便利なるが〓に目〓〓〓〓〓〓〓〓〓全く支那の干渉〓〓〓〓〓を機會〓〓〓〓自から〓〓して國〓〓〓〓〓〓〓〓面目を一新して兎にも角にも自から〓ふる〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓るときは我國の利益も自から少な〓〓〓〓〓〓〓〓〓點より成る可く其自〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓試み財政不如意とあれば少なからざる金〓を貸〓〓〓法律規則〓改革の爲めには日本人を〓〓〓〓〓〓〓〓を〓る等隨分手を〓したることなれども〓〓〓〓〓〓の無神經なる自國〓盛衰存亡は全く心に〓せず只管一身の私利を謀るのみにして毫も事の實を擧げざるのみか他人の行爲を仇にして動もすれば日本を敵視し〓〓するなど呆れ果てたる始末にして到底〓す可らざること知る可し好意の勸告など迚も効を見る可きに非ざればいよいよ改革の實を〓せしめんとするには力を以て其國土を占領し我が思ふ儘に行ふの外なしと雖も之を占領するの一擧は眞實國の利害に訴へて日本人の欲せざる所、かかる國人を相手に永く關係するは自から損するのみにして今更ら他國と共同云云なども實際無益の勞に過ぎざれば今の中に斷然見限るこそ寧ろ得策なる可し日本に於て見限るときは彼の自立は到底覺束なけれども是れとても唯その政府の滅亡するのみにして國土國民の消滅に非ず其國民が更らに自立して國を成すか或は他國に併〓〓〓〓〓其〓は今より明言し〓けれども兎に角に大〓〓〓へあれば今の世界の大勢に於て自から發達進歩の實を見ること必然なれば日本は恰も力を勞せずして商賣貿易の利を利するに至る可〓俗に云ふ厄介〓とは此事なり朝鮮の獨立云云とは支那に對したる宣言にして如何なる損失を犯すも必ず隣國の爲めに力を致す可しとの意に非ず既に戰爭の目的を達したる上は其國の成行如何は敢て頓着す可きに非ず獨立云云の一事に執着して自から不利を〓るも飽までも他を〓〓かんとするが如きは經世家の取らざる所なり