「政黨員の去就」
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時事新報に掲載された「政黨員の去就」を文字に起こしたものです。画像はつぎのpdfに収録されています。
本文
昨年國會の開會と共に政黨社會に一種の奇相を呈し既政黨の旗を脱して〓もに新名目の下に顔を〓はすものも少なからず或は此奇相を〓して政身の旗色悉く鮮明の〓〓〓など〓大のものあれども〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓ざる〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓の〓〓〓〓〓るに〓〓〓なれども〓〓〓〓〓〓と〓にしながら何故に〓に政黨の必要に迫りたるか其理由は明白ならず又新に一揮の名目を掲ぐるも如何なる主義を以て新運動に着手するや是れ又明白ならず沈黙の間に輕々しく去就して主義の望む可きものなし之を目して旗色分明なりと云ふ我輩の解せざる所なり夫の〓〓と見るに〓々相爭ふ其中にも自から〓〓〓を〓〓して同じ町内の飼犬などは〓白に〓〓〓〓〓〓〓仲間と見て漫に爭はず他の町内の犬と遭ふときは力を合せて噛付くの常なり又村の若者の如きも目〓〓〓〓して他村に對しては自他の區別あるを望む可し町内の飼犬、村の若者素より主義を以て集まるものに非ざれども〓〓方の區別は自から明白にして進退去就〓〓〓〓〓〓〓は双方相對して旗幟の鮮明なるものと云ふ可し今の政黨員にして斷然甲を去て乙に着き正反對の擧動を〓するものならんには其擧動明白にして尚理由を認む可しと雖も實際は然らず既に黨を脱しながら其政黨の〓由として見る可きものなく隨て〓新名目の頗る〓〓にして外より瞻たれば何か他に憚かるもの〓〓〓あるが如し或は内幕に立入りて事情を云々する〓〓〓〓〓に非ざれども是れは一個人の私事にして〓〓〓〓〓〓なきに苟も言ふ可き事に非ず我輩を以て表出に現はれたる事實より觀察すれば畢竟その輩が平素より無主義にして其進退去就たゞ他の擧動を目的として動くのみなるが故に政界の魂胆漸く混〓して其目的物の方向を變ずるに至れば隨て其輩の去就にも異同なきを得ざるの事情こそ其原因と認めざるを得ず彼の混沌の仲間を見るにをのをの何某と唱ふる侠客の親分を戴て之に分屬し互いに相對立して時として親分の間に行違にても生ずるときは理非曲直は扨置き親分の顔を立つると稱して殺伐爭〓、死生を顧みず或は〓〓に親分の命令を聞て動くこともあれども其術の單純なるたゞ他の意を推測し漫に事を生じて人間〓〓〓〓ることさへなきに非ず無氣無〓なる博徒の仲間に〓らしからぬ沙汰なれども今の政黨の輩の如き多少の尋問智〓もありて〓〓に紳士の地位を占めながら政治上の進退は單に他の顔色を窺ふて去就を輕々にし只管その及ばざることを恐るゝとは恰も博徒と類を同うするものにして犬の喧嘩、若者の爭に比すれば尚ほ〓色ありと云はざるを得ず甚だ感服せざる所にして其去就を示して旗幟の鮮明抔云ふ我輩は如何なる意味なるやを解せざるものなり