『回顧七十年』　その38

筆を擱くに当って

その後政界の成行きは一切省略して ひとまずここに筆を擱かんとするに当り 最後に述べておきたい一事がある。

すでに前述せしごとく、私は大正元年五月の総選挙に当り、初めて国民党の候補者として当選せし以来今日に至るまで数回に亘りて政党の離合が行われた。 即ち国民党、立憲同志会、憲政会、立憲民政党、進歩党、民主党と一貫せる系統を追うて進んで来たが、この間において党籍を同じくせし先輩、 同志のこの世を去りたる人々を追想するごとに転（うた）た感慨に堪えないものがある。 よってその中について特に私の記憶を離れざる人々の姓名を録して、もって地下の英魂を弔いたいと思う。

• 河野広中
• 大石正巳
• 犬養毅
• 島田三郎
• 箕浦勝人
• 武富時敏
• 桂太郎
• 加藤高明
• 山本達雄
• 大浦兼武
• 後藤新平
• 仲小路廉
• 早速整爾
• 片岡直温
• 江木翼
• 浜口雄幸
• 井上準之助
• 加藤政之助
• 大津淳一郎
• 床次竹二郎
• 下岡忠治
• 俵孫一
• 鹿島秀麿
• 肥塚竜
• 大竹貫一
• 柴四郎
• 田中隆三
• 藤沢幾之輔
• 富田幸次郎
• 中村啓次郎
• 西村丹治郎
• 町田忠治
• 頼母木桂吉
• 小川郷太郎
• 永井柳太郎
• 木下謙次郎
• 関和知
• 望月小太郎
• 根津嘉一郎
• 降旗元太郎
• 鈴置倉次郎
• 古屋慶隆
• 高木正年
• 高木益太郎
• 村松亀一郎
• 柵瀬軍之佐
• 斎藤宇一郎
• 山道襄一
• 中野正剛
• 鵜沢宇八
• 坂口仁一郎
• 川崎安之助
• 内ヶ崎作三郎
• 八木逸郎
• 坂本金弥
• 平島松尾
• 末松偕一郎
• 横山金太郎
• 加藤鯛一
• 添田飛雄太郎
• 横山勝太郎
• 鈴木富士弥
• 荒川五郎
• 武内作平
• 松井郡治

以上